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Thursday, September 24, 2020

フィンテック分野「ロボアド」投資はニーズ変化を乗り越えるか? 注目4社の戦略と状況を分析【レポート】 - Business Insider Japan

<電光掲示板の株価表示のビジュアル

今村拓馬

デジタル投資サービスは、43兆ドル(約4564兆円)を超える北アメリカの投資可能資産のうち、ほんのわずかを運用しているにすぎない。だが、今後は伸びが予想されるため、フィンテックや運用会社にとって大きな可能性を秘めた分野だ。

低コストで手軽に資産運用ができる

データ

アルゴリズムや機械学習で顧客の資産を運用するロボアドバイザー。手数料の安さと自動運用の手軽さが受け、普及が進んでいる。2024年には北アメリカで8300億ドル(約87.2兆円)がロボアドバイザーで運用されると予想される。

デジタル技術を活用し、資産運用のアドバイスや自動運用などを行なうサービスは「ロボアドバイザー」(ロボアド)と呼ばれる。2008年の金融危機をきっかけに「シンプルで、誰もが利用できる資産運用サービスの提供」を目指すフィンテックによって生まれた。

ロボアドバイザーはAIアルゴリズムや機械学習を用いて顧客の資産を自動運用する。顧客との関係性強化を図るため、人的アドバイスを含むハイブリッド型サービスを提供する企業も多い。

インサイダー・インテリジェンスの推定では、2019年に北アメリカでロボアドバイザーによって運用された金額は3300億ドル(約34.6兆円)。2024年までにこの額は大きく伸びて8300億ドル(87.2兆円)になると見込む。

既にこうしたサービスを展開しているフィンテックや資産運用会社だけでなく、これから参入を検討している金融機関にとっても今後利益が見込める分野だといえる。

デジタル・ネイティブ世代のニーズに合致

マーケットの分類表

先駆けとなったフィンテックのほか、大手資産運用会社もロボアドバイザーを提供。B2Bのサービスもあり、市場は広がっている。

資産運用サービスのデジタル化によって、事業者側はより効率的な事業運営が可能になる。また、デジタル化や自動化を求める昨今の顧客ニーズに合わせ、幅広いサービスの選択肢を提供できる。

金融機関にとっては、「若年層の新規顧客開拓」につなげられるという利点もある。

アンケート画像

世代別に見たアメリカでのロボアドバイザー普及率。若年層で利用が広がっていることがうかがえる(2019年5月に実施されたアンケートの結果)。

つまり、従来型の資産運用サービスは敷居が高いと感じる顧客にロボアドバイザーを利用してもらい、ある程度資産形成が進んだところで上位サービスへのステップアップを促せる。

一方で、コロナウイルスのパンデミックで、ロボアドバイザー運営企業は立ち上げ以来、初めての景気悪化を経験している。この局面に合わせサービスに調整を加えていかなければ、これまでのような成長は望めなくなるかもしれない。

ロボアドバイザー市場の最新動向を分析する

グラフ

ロボアドバイザーによる運用資産の推移予想(2019〜2024年)。

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「ロボアドバイザー(The Digital Wealth Management Report)」では、ロボアドバイザー市場の最新動向を解説する。既存の金融機関がこの分野に参入するメリットを示し、事業成功に向けた提案をする。

北米最大のロボアドバイザー運営企業4社を詳細に分析し、オンボーディング(新規顧客の定着)プロセス、ポートフォリオ管理、料金体系などを比較する。また、各社がパンデミックでどのような影響を受け、変化する顧客ニーズにどう対応しているのかを解説する。

本レポートの取材のため、2020年5月に4社のうち3社の担当者にインタビューを実施した。パーソナル・キャピタル(Personal Capital)については机上調査とメールでの取材をしている。

グラフ

コロナ禍を受け、資産運用会社や金融機関はデジタル化に向けた投資を増やしている。

レポートでは、既存の金融機関がロボアドバイザーを提供すべき理由を示す。さらにロボアドバイザーの成熟度モデルを定義。実装すべき重要機能や、事業成功の鍵となるポイントを整理する。

本レポートで言及される企業:

Acorns, Betterment, BlackRock, Blooom, Charles Schwab, Ellevest, FutureAdvisor, Invessence, InvestCloud, M1 Finance, Personal Capital, RobustWealth, TD Ameritrade, Vanguard, Wealthfront, Wealthsimple

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「ロボアドバイザー(The Digital Wealth Management)」

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「ロボアドバイザー(The Digital Wealth Management)」

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本レポートのキーポイント:

  • 北米における運用資産残高のうち、現在ロボアドバイザーが運用する割合はごくわずかだ。しかし今後は成長が予想されるため、フィンテックや既存金融機関にとって大きな可能性を秘めている
  • 既にロボアドバイザーを運営している既存金融機関も多い。しかし利点が多いにもかかわらず、未参入の企業もある。また、参入済みの金融機関も成功を収めている企業ばかりではない
  • ロボアドバイザー企業にとってパンデミックは逆風となり得る。だが経済が悪化するなかでも危機を乗り越え、顧客のニーズに応える方策はある。既存金融機関にとっても、これからロボアドバイザー事業に参入するメリットは多い
  • ベターメント(Betterment)、ウェルスフロント(Wealthfront)、ウェルスシンプル(Wealthsimple)、パーソナル・キャピタル(Personal Capital)の4社は、アルゴリズムなどのデジタル技術を駆使して、顧客のポートフォリオ作成や資産運用を行なっている。これにより、従来よりも低コストでサービスを提供できている

本レポートの完全版では:

  • ロボアドバイザー事業を立ち上げることの利点を提示する。
  • 主な事業者の成功の度合いを検証するための「ロボアドバイザー成熟度モデル」について解説する。
  • 北アメリカのロボアドバイザー業界をリードするフィンテック4社に焦点を当て、各社のサービスについて解説する。
  • ロボアドバイザーで活用されている技術を概観し、それがどのように料金に反映されているのかを示す。
  • コロナ危機がロボアドバイザー運営企業にどのような影響を与えているのかを論じる。

本レポートの完全版を入手するには:

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[原文:DIGITAL WEALTH MANAGEMENT: Leading robo-advisors have held onto consumer appetite amid the pandemic — here's what incumbents can learn from them to maintain their grasp on a $43 trillion market]

(翻訳・野澤朋代、編集・)

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September 24, 2020 at 06:30PM
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