両備ホールディングス(HD、岡山市北区錦町)は5日、宅配事業に参入した。インターネット通販事業者などから個人宅への衣類、家電といった荷物の配送を請け負う。電子商取引(EC)市場の拡大や、新型コロナウイルスの影響による外出自粛で高まるニーズに対応し、2023年度に10億円の売り上げを目指す。
物流部門の社内分社・両備トランスポートカンパニーが運営。通販サイトの運営会社や物流会社計6社と提携し、専用の軽貨物自動車3台で配送を始めた。当面は岡山県内をエリアとするが、提携先を増やして全国に広げていく計画。21年度までに約5100万円を投じて専用車を30台に増やし、23年度には110台規模にする。
同カンパニーはこれまで企業間の大口輸送を専門に行っていた。ECの普及に加え、コロナ禍での「巣ごもり」が続いていることから、「より生活に密着した事業を」と女性社員が中心となって企画した。運転手も女性を多く配置する方針で、将来は宅配と合わせて高齢者の安否確認を行うなど複合的なサービスを検討している。
この日、岡山市内で専用車が公開され、企画した女性社員らが「真心を届けるとの思いを込め、車のラッピングはハートをあしらったデザインを考えた」と説明。小嶋光信両備グループ代表は「デジタル化の進展に対応し、地域住民の生活を支える事業として育てたい」と話した。
経済産業省によると、消費者向けECの19年の市場規模は、旅行などを除く物販のみで10兆515億円と前年比8・1%増加。今後も大きな伸びが見込まれる一方、宅配業者の人手不足が課題となっている。
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