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Friday, April 9, 2021

中国、ワクチン接種強化も供給不足が足かせ-2回目接種に遅れも - ブルームバーグ

今年6月末までに総人口の40%に当たる5億6000万人に新型コロナウイルスワクチン接種を終えるとの野心的な目標を掲げる中国が、国産ワクチンの供給不足に陥っている。このため、衛生当局は1回目と2回目の接種間隔を延ばさざるを得なくなっており、一部の人々は2回目の接種予約ができない状況だ。

  中国は1日当たりのワクチン接種回数を約500万回分に加速。世界で最速となっているが、ブルームバーグの ワクチン・トラッカーによると、人口100人当たりで見れば接種で先行する米国やイスラエルなどになお後れを取っている。

  中国は国内メーカーからワクチン供給を受けているため、調達難に陥っている大半の国・地域に比べて管理はしやすいが、急ピッチの接種でメーカーの量産にも限界が迫りつつあると事情に詳しい複数の関係者は明かす。

CHINA-HEALTH-VIRUS

北京市内でコロナワクチン接種のため並ぶ人々(4月8日)

  公に話す権限がないとして匿名を条件に語った関係者によれば、こうした事情もあって国家衛生健康委員会は3月末、1回目と2回目の接種間隔を最大8週間に延ばせるとの ガイドラインを出した。これは 中国生物技術や科興控股生物技術( シノバック・バイオテック)が開発したワクチンの臨床試験で採用した接種間隔の2倍余りだ。

  欧米のワクチンではメッセンジャーRNA(mRNA)ベースの接種間隔は21-28日だが、米疾病対策センター(CDC)が推奨するのは 最大で6週間。英国では アストラゼネカ製ワクチンに関して4-12週間間隔での接種が 勧告されている。

  衛生健康委にファクスで問い合わせたが、返答はなかった。

Residents Get Vaccinated In Shanghai As WHO Says China’s Covid Shots Are Safe But Need More Data

上海市内の会場でシノバック製ワクチンを接種する看護師(4月3日)

  中国はコロナ禍を終わらせる一助として国産ワクチンを世界の公共財にする方針を示しており、これが供給不足に拍車を掛けている。1億回分を超える数量が寄付されたり、国外に販売されたりしているほか、世界保健機関(WHO)が支援し、途上国などにワクチンを分配する国際的枠組み「COVAX(コバックス)」に中国メーカーが加えられる方向であることから、輸出は今後増える見通しだ。

  中国はまた、東京五輪向けにワクチン提供を国際オリンピック委員会(IOC)に申し出る一方、供給を期待する欧州諸国とも協議を進めている。

原題:
China’s Bid to Ramp Up Vaccinations Hindered by Supply Shortages(抜粋)

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