申請の受け付けを一時休止している新型コロナウイルスワクチンの職域接種について、政府内では、供給できるワクチンの量を上回る申請があることから、受け付けの再開は当面困難だという見方が強まっています。
加藤官房長官は申請内容を精査し、接種に必要な量を把握したうえで、今後の対応を検討する考えを示しました。
新型コロナウイルスワクチンの職域接種について政府は先週、申請の受け付けを一時休止し、近く、今後の方向性を示すことにしていますが、供給できるワクチンの量を上回る申請があるため、政府内では、受け付けの再開は当面困難だという見方が強まっています。
加藤官房長官は、午前の記者会見で「職域接種については非常に多数の申請をいただいた。モデルナのワクチンは9月末までに順次、供給を受けることになっており、供給のペースに合わせて計画的に出荷していく必要がある」と指摘しました。
そのうえで「個々の申請内容を精査し、接種に必要な量をしっかり把握したうえで、今後のワクチンの供給と出荷の見込みをたてながら、必要な対応を考えていきたい。今週中に一定の見通しは、できるかぎり示したい」と述べました。
立民 枝野代表「はしごを外されたに等しい」
また、首都圏の感染状況について「リバウンドが明確になってきていて、少なくとも東京については緊急事態宣言の解除が早すぎたと言わざるをえない。菅総理大臣は機動的な対応をしていきたいと発言しているが、今度こそは先手先手の対応をしてもらいたい」と述べました。
経済同友会 櫻田代表幹事「政府は対応を早めるべき」
この中で櫻田代表幹事は「国全体としてのワクチンのストックは足りているのだと思うが、一般接種、大規模会場、集団接種のそれぞれに配分するにあたって、どこに、いつまで、どのくらい渡したらよいのかがはっきりしないので、今の状態になっているのではないか」と指摘しました。
そのうえで「とにかくワクチン接種は急ぐ必要があるので、早く司令塔を1人決めて、その人の判断でどんどんやっていくことが大事だ。みんなで議論して合理的な方法を検討しているうちに、どんどん日がたってしまう」と述べ、政府は対応のスピードを早めるべきだという考えを示しました。
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