ドイツのエネルギー大手 ユニパーを巡り、同国政府は救済パッケージ取りまとめた。ロシアがガス供給を減らす中で、エネルギー網の一角を担う同社の破綻を防ぐ。
ユニパーの22日発表によれば、ドイツ政府はユニパーに2億6700万ユーロ(約372億円)を出資し、株式約30%を保有する。これにより政府は戦略的に重要な決定に対して拒否権を行使することも可能だ。筆頭株主のフォータムが過半数の株式を引き続き保有する。
救済策には国営のドイツ復興金融公庫(KfW)による与信限度枠の拡大や77億ユーロの強制転換証券も含まれる。救済策の規模はユニパーの現在の時価総額の4倍超となる。
ユニパーは今月に入りショルツ政権に救済を求めており、主要企業の中で欧州を襲うエネルギー危機の最初の犠牲者となった。
ショルツ首相は記者団に対し「今の状況を共に乗り越えられるよう、必要なことは全てする。また必要な限り続けていく」と述べ、「この困難な時期を共に克服する」と言明した。
救済策の発表後にユニパーの株価は一時11%高となった。同社の株価は年初来70%余り下落している。
ドイツ政府は10月1日から全ての天然ガス輸入業者に対し、失われたロシア産ガスの代替コストを転嫁できるメカニズムを導入する。ユニパーもエネルギーコストの上昇分を消費者に転嫁することが認められる。
原題: Germany Bails Out Uniper in Fallout From Russian Gas Squeeze (2)(抜粋)
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