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Friday, October 28, 2022

関西の今冬の電力、安定供給を確保 原発再稼働カギ - 産経ニュース

運転中の関西電力美浜原発3号機=福井県美浜町

関西電力子会社の関西電力送配電は28日、今冬(12月~来年2月)の関西エリアの電力需給見通しを明らかにした。需要に対する供給の余力を示す「予備率」は厳寒を想定しても5・6~7・4%となり、安定供給に最低限必要な3%を上回る。エリア間融通や発電事業者からの電力公募などのほか、関電の原発のうち定期検査中の2基を含む計5基が稼働することが前提となっている。

需給見通しは、電力広域的運営推進機関(広域機関)が今月19日の会議で示した評価を基に公表。

過去10年で最も厳寒となった平成29年度並みの気象条件となった場合、来年1月には最大で2623万キロワットの需要に対し2770万キロワットの供給力を確保し、予備率は5・6%。今年12月は7・4%、来年2月は6・5%を見込む。エリア間融通を考慮し、中部、北陸から九州までの西日本エリアで同じ予備率となる。

広域機関が今年6月に示した見通しでは、予備率1・9%という厳しい数字が示されていた。このため、発電事業者から電力の公募を進め、需給が逼迫(ひっぱく)した場合はエリア間で融通し合う態勢を強化。火力発電所の出力増強も見込む。

また関電の高浜原発3号機(福井県高浜町)と美浜原発3号機(同県美浜町)などが8月までに再稼働し、九州電力の玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)の検査工期が短縮されたことが予備率向上に寄与した。

ただ、今回の需給見込みは関電の原発5基の稼働が前提。3基が稼働中で、定期検査中の高浜4号機、大飯3号機(福井県おおい町)が順調に再稼働することが安定供給の鍵を握る。高浜4号機は21日に再稼働の予定だったが、装置のトラブルで延期している。

関西電力送配電の担当者は「火力発電の燃料価格が高い水準で推移するなど情勢は予断を許さない。無理のない範囲での節電を呼びかけたい」と述べた。(牛島要平)

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