1-3月(第1四半期)の世界の石油市場では、従来予想された以上の供給過剰が生じる見通しだ。中国が新型コロナウイルス対策の制限措置を解除し経済を再開させようとしているが、需要は引き続き抑えられている。
国際エネルギー機関(IEA)は18日公表した月報で、1-3月の世界の供給は消費を日量約100万バレル上回るだろうと予想。中国の見通しは小幅に引き上げたが、同国の需要が前年比でプラスに転じるのは4-6月(第2四半期)以降になるとみている。
「中国は厳しい冬に直面している。出口の道筋は浮き沈みが多く、長引くことに疑いはない。従って短期的には中国で問題や混乱が広がるだろう」とIEAは指摘した。
中国がコロナ感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を解除したことが新たな感染拡大を引き起こし経済再開の取り組みを脅かす中で、原油相場は年初から波乱の幕開けとなった。18日のブレント原油先物は1バレル=86ドル付近で取引されている。
国際的な制裁によって原油輸出が減少するとの予測にロシアがあらがい続けていることも、供給を膨らませている。欧州連合(EU)の禁輸が発効した昨年12月も、ロシアの原油生産は日量1100万バレル前後で横ばいだった。ただ、IEAではロシアの原油生産は1-3月の後半に減少するとの見方を維持している。
今年下期には中国の消費が加速し、対ロシア制裁の効果が大きく表れることから、世界の石油市場は引き締まるだろうともIEAは予想。ロシアの生産は3月末までに日量150万バレル減る可能性があるとみている。
原題:Oil Market Faces Bigger Surplus Even as China Reopens, IEA Says(抜粋)
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