コマツは豪州とインドネシアで、建設・鉱山機械のサービス体制を増強する。豪州ではメルボルン市に建機の部品保管施設を8月ごろ、インドネシアではバリクパパン市に鉱山機械向けの部品倉庫を26年中に、それぞれ開設する。両国とも豊富な地下資源を抱えるため鉱山機械の需要が高く、今後も成長が見込める。部品供給網を強化して機械の長期使用ニーズに対応すると同時に、部品事業の安定した売り上げで事業基盤を強化する。
メルボルン市の保管施設は床面積が1万2500平方メートル。需要の多い地域に倉庫を構えることで顧客満足度の向上を図る。同国では現在、シドニー市郊外に保管施設を抱えているが、新施設の稼働により「建設機械と鉱山機械の部品を24時間以内に届けられる」(小川啓之社長)体制が整う。
バリクパパン市の部品倉庫は床面積1万6200平方メートルを予定しており、現在3カ所に分散している倉庫を集約する。3カ所の部品倉庫の合計床面積は1万4600平方メートルで、規模も大型化することで品ぞろえや在庫を充実させる。
鉱山機械も建機も、客先で過酷な環境で使われたり、長い年数を使われたりすることが多いため、部品メンテナンスが需要になる。
コマツは全地球測位システム(GPS)や通信システムを車体に組み込み、稼働状況を遠隔管理するサービス「コムトラックス」を実用化済み。稼働状況を見ながら部品やオイルの交換をサポートすることで顧客との長期取引関係につなげている。
景気変動による新車需要の増減に影響されにくいメリットがあり、営業利益面で部品事業の占める比率が年々増大している。
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