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Thursday, February 27, 2020

アップル、中国依存で“逆効果” 綿密・大規模な供給網に打撃 - SankeiBiz

 米アップルは同社の成長と成功の原動力になってきた中国での予期せぬ情勢変化で、ここ2年間で2度目の売上高見通し下方修正を余儀なくされた。米国との貿易戦争に続いて、新型コロナウイルスをめぐる懸念が広がる中国が、アップルにとって信頼できる市場かつ、サプライチェーン(供給網)のパートナーの役割を果たせるかどうか疑問が生じている。

 世界での減収要因

 新型ウイルス感染拡大により、中国の綿密に調整された生産と物流が妨げられており、アップルにとっては需給両面からの打撃だ。同社の発表によれば、工場の操業再開は予想よりも緩慢なペースで、中国の42店舗の大半は休業同然の状態にあり、世界で人口最多の同国での混乱にアップルのビジネスがどれほど深刻な影響を受けるかを物語っている。

 中国での売上高減少は1~3月期で最も直接的な影響となる可能性が高いが、同国での広範囲にわたる生産のボトルネックがその後数カ月に世界の「iPhone(アイフォーン)」収入を損なう恐れがある。

 ブルームバーグ・ニュースの報道では、新型ウイルスによる問題を抱える中にあって、アップルは400ドル(約4万4200円)前後の低価格アイフォーンの新機種を投入する準備を進めている。関係者によると、同モデルは依然として3月発売予定だ。

 同社はまた、2020年前半に新しいカメラシステムを搭載した「iPad Pro(アイパッド・プロ)」の新モデルを準備中だが、新型ウイルスの影響で計画に遅れや制約が生じる可能性もある。

 「域外再現は困難」

 1990年代後半にアップルに入社したクック最高経営責任者(CEO)は、同社のサプライチェーンを効率的な巨大システムに変化させ、長年にわたり業界の羨望の的になった。製品は中国の低コストながらも熟練した労働力を利用して製造され、数日で世界中に出荷される。

 現場での業務は台湾のフォックスコン、物流面では中国政府の潤沢な輸送投資をそれぞれ頼りに、アップルは主に中国で製造のアイフォーンやアイパッドなどの製品を販売し、時価総額1兆ドル企業に飛躍した。

 そうした中でアップルは17日、新型ウイルス感染拡大の影響が予測不可能だとして、既に通常より広い幅で設定していた1~3月期の業績ガイダンスを引き下げた。河南省鄭州にあるアイフォーン製造主要基地での生産混乱は4~6月期以降にも及ぶ可能性がある。

 フォックスコンの中核企業、鴻海精密工業は予定より数週間遅れの17日になってようやく季節採用に着手したが、施設内でのウイルス感染抑制を意図した新方針が大きな妨げとなっている。帰省先から戻る従業員の最長14日間の隔離策実施により、フォックスコンは多数のスタッフの動きを管理する新たな課題に直面している。

 クロス・リサーチのアナリスト、シャノン・クロス氏は「アイフォーンの供給不足が中国以外でも生じると予想され、ガイダンスに影響するだろう。アップルの中国でのサプライチェーンは極めて綿密で大規模なため、それを域外で再現することは難しい」との見方を示した。(ブルームバーグ Mark Gurman、Debby Wu)

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February 27, 2020 at 04:45PM
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