【1月11日 AFP】英政府は10日、ワクチンの確実で公正な分配を目指す国際プログラム「COVAXファシリティ(COVAX Global Vaccine Facility)」内の、途上国へのワクチン供給を行う枠組み「COVAX AMC」に5億4800万ポンド(約773億円)を拠出したと明らかにした。途上国など「脆弱(ぜいじゃく)な国」が新型コロナウイルスのワクチンを入手できることを目指す。
COVAX AMCは日本、カナダ、ドイツなどが参加し、これまでに合計17億ドル(約1800億円)を調達した。英外務省によるとCOVAX AMCは今年、途上国92か国に対し、新型コロナワクチン10億回分を供給する見通し。ドミニク・ラーブ(Dominic Raab)英外相は文書で、「このウイルスの危険がなくなるのは、私たち全員が安全になったときだけだ。そのため私たちは、世界的な問題に対する世界的な解決策に集中している」と述べた。
10日はまた、国連(UN)総会の最初の会合が英ロンドンで開かれてから75年の節目でもあり、英国は同日からオンライン上で記念行事を主催し、国連のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長の「訪問」を受けた。グテレス氏は行事に合わせたメッセージで、世界が今「微小なウイルスに対する」戦争の最中にあり、「1945年のような瞬間」を迎えていると言明した。
グテレス氏は「パンデミック(世界的な大流行)により、私たちの世界に深く根付くもろさが露呈した」と指摘。パンデミックを人類の悲劇としつつも、多数の課題について世界が協力を深める機会と呼び掛けた。その上で、「政治的意思と今後の道筋についてのコンセンサスがあれば、大幅な変革が可能であることが、ここ数か月で示されている」と述べた。(c)AFP
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