福島市の飯坂温泉の温泉供給施設が老朽化し、管理している飯坂町財産区が多額の修繕費用を確保できずに苦慮している。旅館などに温泉の供給ができない事態が起きており、費用を捻出する対策を急いでいる。
供給施設の大半は昭和30~40年代に設置された。法定耐用年数は15年だが、60年以上が経過している。近年、温泉の供給が滞る故障が増え、財産区の事務局を担う市が抜本的な修繕を計画。費用を試算したところ、約2億4600万円が必要だと分かった。しかし財産区が工事費に充てられるのは繰越金の約1億円にとどまっていた。
修繕費が不足した背景には、旅館・ホテルの減少がある。最盛期で約130軒あった旅館などは、現在は約40軒。これに伴い、旅館などが使用する総湯量は減少し、財産区の温泉使用料の年間収入は10年前より700万円減って約7千万円となっている。
財源の確保策を話し合うため、昨年5月、財産区の委員や地元の有識者でつくる飯坂町財産区保有施設等在り方検討会を発足させた。財産区の収支改善や国の補助金を活用した改修などを協議している。
検討会は今年度内に意見を集約する予定。検討会メンバーで福住旅館の紺野正敏社長は「温泉の供給が止まれば温泉地として成り立たない。課題は多いが一つ一つ改善策を練りたい」と力を込めた。
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