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Sunday, February 28, 2021

ワクチン接種の計画練り直しも 供給不足で自治体に新たな課題 - 毎日新聞 - 毎日新聞

新型コロナウイルスのワクチン集団接種訓練を視察する大阪府の吉村洋文知事(左)=大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で2021年2月28日、加古信志撮影
新型コロナウイルスのワクチン集団接種訓練を視察する大阪府の吉村洋文知事(左)=大阪市浪速区のエディオンアリーナ大阪で2021年2月28日、加古信志撮影

 新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、当初の供給量が限られることで自治体が接種計画の練り直しを迫られている。また、接種順序をどうするかなど新たな課題も浮上。各地で接種に向けた訓練が加速する中、担当者からは「見通しが立たない」と困惑の声が上がっている。

 「円滑で安全な集団接種を実現したい」。大阪府が大阪市内で28日に実施した集団接種訓練を視察した吉村洋文知事は述べた。府は3月中に市町村向けの集団接種マニュアルを策定する方針だ。

 自治体を不安にさせているのが、実施スケジュールのずれ込みだ。政府は当初、65歳以上の高齢者(約3600万人)への接種を始める時期を「4月1日以降」としていたが、2月24日になって4月12日開始と発表。しかも同日に接種が始まる高齢者は最大約5万人だけで、本格開始は4月下旬以降となる見通しだ。

 大阪府はもともと、4月から9月末までの半年間で希望者へのワクチン接種を完了する目標を立て、先行して実施する高齢者や高齢者施設の職員へは3カ月程度で終えると想定していた。ただ4月3週目までに府に届くワクチンは、府内の高齢者の1%にも満たない約2万1000人分。吉村知事は2月25日、記者団に「目標は1カ月ずれ込む」と述べ、完了目標を10月末に修正した。

 吉村知事は府内市町村に対し、人口に応じてワクチンを分配する方針を示しているが、自治体によっては当初、数十~数百人分程度しか届かない可能性もある。27日に集団接種訓練を実施した大阪府羽曳野市の山入端創(やまのははじめ)市長は「4月に届くワクチンの数では集団接種は到底できない。個別接種か巡回接種を検討したい」と話す。別の市の幹部は「少量が届いても、誰を優先するか決めるのは難しい。判断を現場に押し付けず、府や国が一律に方針を示すべきだ」と注文した。【石川将来、芝村侑美】

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