四国ではアフターコロナにおいて比較的、渡航制限の解除が早く、海外旅行が先んじて再開される確率の高い台湾と香港に焦点を置き、観光対策を行なっている。昨今の、環境と旅行者ニーズの変化により、ニューノーマルのインバウンド対策には戦略の見直しが必要となっている。特に四国のように、アウトドア・アクティビティや自然文化などの観光資源が広域エリアである地域には、一層インバウンド向けの戦略的なアプローチが求められている。そこで、広域連携DMOの四国ツーリズム創造機構はVpon JAPAN株式会社の協力のもと、台湾と香港から各400人を対象にアンケートを行い、四国内の特定観光地に対するニーズと特性を分析した。
アンケートでは、対象者に、徳島・香川・愛媛・高知の4県から12観光地15種類の写真提示を行い、「各観光地への興味」と行ってみたいかどうかの「旅行意欲」を調べた。回答結果から旅行者の心理にある深層的なニーズを数パターン検出し、性別や年齢など各ニーズ内での属性も明らかにした。対象となった観光地は、ハード/ソフトの「アクティビティ軸」、海&島/森林/文化の「自然景色軸」を含んでおり、これらを元に深層ニーズを探った。
台湾人・香港人の行ってみたい四国の観光地上位は、エンジェルロード(香川)、仁淀川にこ淵(高知)、金毘羅宮(香川)、滑床渓谷の雪(愛媛)などで、検出された深層ニーズは「開放感」「森林感」「ハードなアクティビティ感」「稀少感」の4要素だった。これらの深層ニーズを持つ人の属性を調べたところ、「開放感」では男性が多く、収入レベルが高めで、歴史や遺産にも興味を示しており、訪日経験で見ると東北経験とも相関が見られている。また「森林感」も収入レベルが高めだが、訪日経験は少ない人が多かった。「ハードなアクティビティ感」では30-40代の会社役員や経営層で地域交流やスリルを求め、「希少感」では20代で訪日10回以上のリピーターが多く、運動を伴うアクティビティにも興味があることがわかった。
また、興味に比べて行動意欲が低かった観光地は「鳴門の渦潮(徳島)」「かずら橋(徳島)」「滑床渓谷キャニオニング(愛媛)」で、興味はあるが行動が伴わない訪日客を誘客するキャンペーンが有効な観光地と言えそうだ。
四国では、2021年10月〜12月に四国デスティネーションキャンペーンが開催される。四国域内での観光客増加が予想されており、インバウンド対策も徐々に行なっていく考えだ。
からの記事と詳細 ( 四国ツーリズム創造機構 台湾・香港人の旅行深層ニーズを深堀り、年齢や収入レベルなど属性ごとのニーズ明らかに - やまとごころ.jp )
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