Pages

Friday, May 7, 2021

世界で強まるコロナワクチンの中国頼み、インド供給難-有効性懸念も - ブルームバーグ

新型コロナウイルスワクチンの調達を巡り、世界で中国頼みがこれまで以上に強まっている。米国はワクチンへのアクセス拡大の擁護者としての立場を築こうと取り組んでいるが、主要ワクチン供給国インドでコロナが猛威を振るっており、契約通りの提供が難しくなっている。

  この数週間、人口の多い国では一部の首脳が有効性を巡る懸念があるにもかかわらず、中国からのワクチン調達拡大を目指している。

  世界保健機関(WHO)が科興控股生物技術( シノバック・バイオテック)と中国医薬集団( シノファーム)製ワクチンの緊急使用を予想通り認めれば、アジアやアフリカ、中南米の途上国は国際的枠組み「COVAX(コバックス)」を通じて中国ワクチンを使えるようになり、需要はさらに拡大する見込み。

COMBIDIA-PHNOM PENH-COVID-19-CHINESE VACCINE-ARRIVAL

カンボジアのプノンペンに到着したシノファーム製ワクチン(4月28日)

  米シンクタンク外交問題評議会のグローバルヘルス担当シニアフェローで、中国専門家の ヤンジョン・ホアン氏は、「中国が最大の輸出国になったというだけではない」とし、「多くの国では中国が唯一の選択肢になった」と話す。

  ただ、一部の専門家は米ファイザーやモデルナ製に比べて低い有効性を示す中国製ワクチンの幅広い使用による公衆衛生上の潜在的影響を懸念している。中国のワクチンを巡っては治験データの乏しさに加え、欧米企業が製造するワクチンが選好される傾向もある。

中国製ワクチン、有効性が欧米に見劣り-保健当局幹部も不十分と示唆

Vaccination Phase 2 Starts in Bali

バリでシノバック製ワクチンを接種する医療従事者(2月28日)

  グローバルヘルスと外交政策に関する複数の書籍で編集に携わった香港城市大学の ニコラス・トーマス准教授は、「WHOが中国製ワクチンを認めれば、中期的に当該地域における中国の力と権威を高めることに寄与するだろう」としながらも、「中国製ワクチンの有効性が低いということは欧米諸国が供給を増やすことができれば、容易に競合し得る状況になるということでもある」と述べた。

原題:
The World Turns to China for Vaccines After India, U.S. Stumble(抜粋)

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 世界で強まるコロナワクチンの中国頼み、インド供給難-有効性懸念も - ブルームバーグ )
https://ift.tt/3o6J0ZP

No comments:

Post a Comment