[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日発表した11月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で646万戸となり、前月から1.9%増えた。3カ月連続で増加したが、供給は引き続き逼迫している。
住宅価格は高止まりしており、初めて住宅を買おうとしている消費者が締め出されている。
市場予想は652万戸だった。
地域別では、最も価格の安い中西部、人口密度の高い南部、西部がそれぞれ増加。北東部は横ばいだった。
前年同月比は2.0%減った。中古住宅は米住宅販売の大半を占める。
旺盛な住宅需要を支えているのは個人の購入者、および住宅市場が過熱している中で住宅を改修し、再販売する投資家。ただ、供給が後手に回っており、住宅価格は高止まりしている。
先週発表された政府のデータによると、建設許可済みで未着工の住宅が多く残っている。建設業者は労働者不足や資材高、材料供給の遅れに苦闘している。
11月の中古住宅販売価格の中央値は、前年同月比13.9%増の35万3900ドルだった。
住宅価格高騰と住宅ローン金利の上昇により、来年の需要はいくらか冷え込む可能性がある。
連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)のデータによると、先週の30年固定住宅ローン金利は平均3.12%で、前週の3.10%から上昇した。
抵当銀行協会(MBA)が22日発表した報告書によると、先週の住宅購入ローン申請件数は3%減り、件数として約2年ぶりの低水準となった。
米連邦準備理事会(FRB)は先週、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)対策として導入した量的緩和を2022年3月に終了し、22年末までに0.25%ポイントの利上げを3回行うとの道筋を発表した。
中古住宅の11月末時点の在庫は111万戸で、前年同月比13.3%減。
販売ペースに基づく在庫の消化期間は2.1カ月となり、前年同月の2.3カ月から少した。健全な需給バランスには6─7カ月が適切とされている。
住宅が市場に出ていた期間は18日間で、前年同月の21日間から減少した。販売された住宅の83%は、1カ月未満で販売された。
初回購入者の割合は26%となり、14年1月以来の低水準だった。前年同月は32%となった。
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