県はコメや野菜、果樹、花卉(かき)など県オリジナル品種の種苗の開発や安定生産、知的財産としての保護などに関する条例を制定する方針を固めた。種苗を供給してきた全農県本部の園芸種苗センター(福島市)が本年度末で廃止されることなどを受け、来年度以降もオリジナル品種の種苗を安定的に供給し、農業産出額の向上につなげるため、法的根拠に基づく体制をつくる。
県のオリジナル品種は、「福、笑い」や「天のつぶ」などの水稲をはじめアスパラガス、イチゴ、リンドウ、モモ、ナメコなど14品目47品種に及ぶ。県産農産物のブランド化や産地競争力を高めるには、本県ならではの特長があり、市場優位性が高いオリジナル品種を安定的に生産することが重要となっている。
老朽化や担い手不足によってセンターが廃止されることを受け、JAグループなどからはオリジナル品種など優良種苗の安定供給に向けた体制整備を求める声が上がっている。県は来年度以降も切れ目ない提供体制をつくるため、本年度中の条例制定を目指す。知財としての保護など種苗を適切に管理するための取り組みのほか、種苗法改正に伴う対応なども盛り込む方針。県によると、オリジナル品種などに関する条例を制定しているのは岩手、栃木、長野、滋賀の4県。
条例制定と併せ、県農業総合センター(郡山市)でのリンドウなどの種苗の生産体制や、JAグループ、民間業者と連携した供給体制の構築も進めていく。
県は来年度から9年間で取り組む県総合計画に、本県の農業産出額を2400億円(2019年は2086億円)に増やす目標を掲げており、達成に向け、収益性の高い園芸品目の拡大を柱としている。モモやイチゴ、リンドウなど園芸品目にも多いオリジナル品種の種苗を安定的に供給する体制構築によって「もうかる農業」の実現を目指す。
9日の12月定例県議会で、自民党の西山尚利議員(福島市)の代表質問に内堀雅雄知事が答えた。
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