【ロンドン=篠崎健太】25日の欧州エネルギー市場では天然ガス相場が急反落した。域内の指標となるオランダTTFの取引価格は2~3割下げ、ロシアのウクライナ侵攻開始を受けて前日に急騰した分の多くを帳消しにした。欧州が頼るロシアからのガス供給に侵攻後も変化がみられず、欧米の経済制裁対象にエネルギー分野がひとまず含まれなかったこともあり供給不安がいったん和らいだ。
金融情報会社リフィニティブによると、3月渡しの取引は前日比43.5ユーロ(32%)安い1メガワット時あたり92.5ユーロになった。24日には61%高の136ユーロへ急騰し、翌月物としては取引時間中で2021年12月23日以来の高水準をつけていた。4月渡しも21%安の92.0ユーロと大きく下げて終えた。
前日の急上昇の反動に加え、過度な供給懸念が後退したとの見方も売りを誘った。市場関係者によるとウクライナ侵攻が起きた24日以降、ロシアからのガス供給に異変は出ていない。インタファクス通信によると国営ガス会社のガスプロムは25日、ウクライナ経由の欧州向け供給を需要に応えて通常通り続けていると説明した。
英調査会社エナジー・アスペクツの欧州ガス責任者、ジェームス・ワデル氏は「(ロシアからの供給に)混乱が全く起きておらず、米欧の経済制裁対象にエネルギー供給が含まれなかったことで市場の不安が和らいだ」と語った。
からの記事と詳細 ( 欧州天然ガスが急反落、ロシアの供給不安一服(写真=ロイター) - 日本経済新聞 )
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