ウクライナ情勢が緊迫化する中、米ホワイトハウスが半導体業界に対し、資材を調達するサプライチェーン(供給網)を多様化するよう呼びかけている。ロシアとウクライナは半導体製造に不可欠な一部資材の主要産地。有事が発生して米国が対ロ輸出規制を実施した場合、ロシアが報復としてこうした資材の供給を停止する恐れがある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
米調査会社テックセットが今月1日、半導体メーカーの多くがネオンやパラジウムなど資材の供給をロシアとウクライナに頼っている点に焦点を当てたリポートを公表すると、ロシアによる報復の可能性に一段と注目が集まり始めた。
テックセットの推計によると、米国の半導体製造に使われているネオンの90%以上がウクライナ産、パラジウムの35%がロシア産だという。
ウクライナ情勢が緊迫化する中、米ホワイトハウスが半導体業界に対し、資材を調達するサプライチェーン(供給網)を多様化するよう呼びかけている。写真は電子機器に組み込まれた半導体。ブリュッセルで8日撮影(2022年 ロイター/Yves Herman)
関係者の話では、ホワイトハウスの国家安全保障会議(NSC)の高官であるピーター・ハレル氏と同氏のスタッフはここ最近、半導体業界の関係者とやり取りし、同業界がロシア産とウクライナ産の半導体用資材を使用していることを認識。代替を探すよう促しているという。
ホワイトハウスは業界関係者とのやり取りの具体的な内容についてコメントを避けたが、高官の1人は、ロシアのウクライナ侵攻に備えて準備を進めていると改めて明らかにした。
同高官は「こうした取り組みの一環として、ロシアが供給網に干渉するような行動を取った場合の混乱に備えることができるよう、企業と連携している。われわれは、主要製品の他の供給源が利用可能だと理解しており、企業が供給源を把握して多様化するのを手助けする用意がある」と答えた。
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