日本GLPは2月18日、日本最大のデータセンター(DC)のサービスプロバイダーを目指して、DC事業に本格参入することを決定したと発表した。
日本GLPはDC事業を物流不動産事業に並ぶ事業の新たな柱とするべく、用地および必要電力の追加確保を含め、今後1兆円以上の投資を予定している。遅くとも5年後の2027~2028年ごろには、電力キャパシティ900MW(メガワット)の供給能力を目指す計画だ。
DCは近年クラウドサービスの急激な浸透により、従来とは異なる世界的レベルでの拡大ペースが加速化している。加えてIoTやAIの活用の広がりにより急速に増大するアプリケーション、データ流通量、蓄積量によって、国内のDC市場は年率16%を超える成長が予測されている。このような背景から、DCを必要とするサーバー数は増加傾向にあり、サーバーの収容キャパシティを指す電力キャパシティがこれからのDCの重要な評価基準になると見込まれている。
しかしながら、日本ではDCの適地および必要電力のタイムリーな確保が難しく、DCを必要とする企業にとって事業拡大スピードに合わせたDCの整備が最大の課題となっているのが実情。
日本GLPはこうした環境を踏まえて、首都圏および近畿圏において、すでに合計約600MWの供給電力を確保した複数のDC拠点適地(東京都内最大300MW級DCキャンパス含む)を取得、2023年より順次着工、2024年より順次竣工する計画だ。
この計画に先立ち、日本GLPは物流施設開発で培った全国規模での土地のソーシング力とグローバルビジネスネットワーク、BCP対応における高い専門性と実績を発揮しながら、同時にDC事業経験者で構成された専門チームを立ち上げ、自然災害リスクが低く、かつ都市中心部から約35km圏内にキャンパス型DC用地を含む複数の土地を取得してきた。
またDCを利用する企業の戦略的なインフラ集積と分散を実現するだけでなく、専門的なノウハウを要する設計、開発、運用に関するニーズに最適な対応ができる基盤を整えるとともに体制を確立した。
これらの結果、日本GLPは拡張性のある都市圏キャンパス型DCをDC事業戦略の中核と位置付け、DCを利用する企業はその都度、土地と電力を探す必要がなくなる。また、キャンパス内でDCのライフサイクルマネジメントを行うことで、将来のDCの老朽化課題も併せて解決する。DCを必要とする企業が自社のコア事業に真に専念し、事業の効率化を図ることができる。
なお、GLPはすでにグローバルでDC事業を展開しており、中国ではすでに国内最大級のDCサービスプロバイダーとしての実績があるほか、今後は欧州・北米・南米においてもDC事業を拡大していくとしている。
日本GLPの帖佐 義之社長は、「日本GLPはこれまで、人々の生活や経済活動を支える重要なインフラとしての、最先端かつ環境にも配慮した物流施設を提供してきた。このたび新たに取り組むDC事業は日本GLPが長年培ってきた物流施設の開発・運営事業での創意と実績を活かし、大きなシナジー効果が期待される成長分野。複数エリアで複数拠点のDCプロジェクトを一気に推進し、急増するDCへの需要に対応していく。豊富な経験を待つ専門チームを中心にDC事業を着実に拡大し、デジタライゼーション社会の重要なインフラの整備に貢献していく」と抱負を述べている。
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