明治用水の施設で起きている大規模漏水問題では、25日から一部の地域で農業用水の供給が試験的に再開しましたが、未だ水が来ていない地域も多く、一刻も早い全面再開が求められています。
愛知県岡崎市の田んぼに少しずつ行きわたる水。豊田市の明治用水頭首工で起きた大規模漏水から9日目を迎えた25日、停止が続いていた農業用水の供給が一部の地域で試験的に再開されました。
対象の地域では、東海農政局の職員らが田んぼの給水栓を開けて水が出ているか確認していました。
明治用水土地改良区の職員:
「今出ている分は(本来の)3分の1ないくらいですかね。テスト給水している段階ですけど、出ている分は使っていただきたいので」
供給された水の量は通常よりも制限されていますが、農家は干からびた田んぼに水が入ったことに胸をなでおろしていました。
岡崎市の農家の男性:
「こいつは出とるね。これでしばらくは逃げれるような感じやね」
しかし、今回の供給再開はあくまで全面再開に向けた試験的なもの。地域や時間を区切りながら実施される予定で、25日に供給を受けた農家も26日には再び停止することになります。
安城市の農家:
「試験給水して無事に(水が)来る。だけどこれがずっと続くとは限らんでしょ。地域が広いんだから。今日来たって明日来ないなら何にもならん。多分まだ十分な水が来とらんと思う」
25日に試験供給が行われるはずの別のエリアでは、問題も起きていました。
豊田市の農家・野田美香子さん(50)。午前9時から試験供給が始まる予定でしたが、何度給水栓をひねっても水は出てきません。
野田さん:
「ちょっと高台になっているので、他の所はもう結構入っているので」
周りの他の田んぼより高い場所にある野田さんの田んぼ。用水路に十分な水量が確保されていないことから水圧が弱く、水が届かなかったとみられています。
野田さん:
「試験的にやって、じゃあ高い所は水圧の関係で行かなかったねっていう結論?本当に天気と情報に一喜一憂ですよね」
一刻を争う復旧が待たれる大規模漏水。現場となっている明治用水頭首工では、25日も川の水を仮設ポンプに集めるため、川の一部を土のうで塞ぐ作業が続いていました。
また、漏水の原因となっている穴がある左岸側の水も減ってきていて、今後、穴の調査に向けた作業が進むとみられています。
東海農政局は、農業用水の5月中の全面的な供給再開を目指していますが、原因となっている穴そのものの復旧にはかなりの時間がかかるとみられ、先行きが不透明な状況が続きそうです。
からの記事と詳細 ( 農業用水の“試験供給”開始…「今日来たって明日来ないなら」「高台の田んぼは水入らない」農家から不満も - tokai-tv.com )
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