欧州の天然ガス価格は16日、上値を伸ばしている。猛暑で通常を上回る需要が生じ、エネルギー危機が悪化。このあおりで、欧州主要国の経済はリセッション(景気後退)に陥ると懸念されている。
欧州の指標ガス先物価格は前日の6.8%高に続き、16日も一時6.5%上げた。暑く乾燥した気候で河川の水位が急速に低下し、エネルギー商品の輸送に支障が出ている。このためロシアが供給を抑え続けている状況にありながら、公益企業は代替エネルギーとしてガスの利用を増やさざるを得ない可能性が高まっている。
ドイツ銀行リサーチのアナリストらはリポートで、「欧州の天然ガス価格上昇は避けられない動きであるように思われ、それが続いている」と指摘。「最近の欧州の熱波がガス価格を押し上げている。熱波で河川は干上がり、燃料輸送の問題が引き起こされ、欧州のエネルギーを巡る試練が一段と厳しくなっている」との見方を示した。
アムステルダム時間16日午前9時25分(日本時間午後4時25分)時点の欧州の指標ガス先物は2.5%高の1メガワット時=225.50ユーロ。この価格は過去5年間の同時期平均と比べ、約12倍高い水準。
ガス価格上昇鈍化の兆しが見られない中で、欧州の指標電力価格は過去最高値を更新。16日午前の欧州エネルギー取引所(EEX)での取引で、ドイツの1年物電力先物価格はメガワット時当たり一時5.2%高の502ユーロと、この1年間でおよそ500%上昇した。
原題: European Gas Jumps Amid Rising Demand and Moscow’s Supply Grip、 German Power Hits Record 500 Euros With No Signs of Slowing Down(抜粋)
からの記事と詳細 ( 欧州ガス値上がり、例年比12倍の価格水準-ロシア供給減に需要増で - ブルームバーグ )
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