米リッチモンド連銀のバーキン総裁は米経済について、労働力の供給が長期にわたり制約される時代に入りつつあるかもしれないと指摘。そうした状況はインフレに上向きの圧力をかけ続け、企業は人材の引き付けと維持においてより多くのコストが必要になる可能性があるとの認識を示した。
総裁は2日、バージニア州で講演。事前に配布された原稿によれば、「労働力の供給は制約された状況が続きそうだ」と発言。「米国民の貯蓄が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前をなお1兆3000億ドル(約174兆円)程度上回り、財政面での刺激策が継続している状況では、需要のバランス回復に向けた金融当局の取り組みは容易ではない」と述べた。講演原稿は11月の米雇用統計発表前に準備された。
11月の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比26万3000人増と、市場予想を上回る伸びとなった。底堅い消費者需要を背景に労働力需要の強さが続いていることが示唆された。
米雇用者数は予想上回る伸び、平均時給は加速-金融当局に圧力 (2)
バーキン総裁は、労働力不足の原因として移住者の純減やパンデミックに起因する複雑な状況、リタイアなどを挙げた上で、「労働力が豊富にある状態から不足する環境に移行しつつあるとの懸念を私は強めている」と述べた。
また「インフレ抑制のため金融当局は積極的な行動を取ってきた。フェデラルファンド(FF)金利を4%を若干下回る水準にまで急速に引き上げ、さらに追加措置を講じる方針も明確にしている」としつつ、「それでもなお、労働力需要は供給を上回り続けている」と指摘した。
原題: Barkin Sees Long-Term US Labor Constraint Keeping Inflation Heat(抜粋)
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