日銀は、欧米の金融不安を受けて、先月から世界の主な中央銀行と協調して行っていた市場へのドル資金の供給の拡充措置について、来月から拡充する前の状態に戻すと発表しました。金融市場が落ち着きを取り戻してきていることが背景にあります。
先月、アメリカの銀行の経営破綻やスイスの金融大手の経営問題などで、金融市場が動揺するなか、日銀やアメリカのFRB=連邦準備制度理事会、ヨーロッパ中央銀行など6つの中央銀行は、ドル資金の市場への供給を拡充し毎日できるように改めました。
この措置について、日銀は来月1日から、供給の頻度を拡充する前の週単位に戻すと発表しました。
これは、金融市場が落ち着きを取り戻してきていることを反映したもので、日銀は、ドル資金の調達環境の改善や最近のドル資金供給に対する需要の少なさを考慮したとしています。
一方で、日銀は「市場の状況に応じて、ドル資金供給を再調整する用意がある」とし、金融市場が動揺した場合には、中央銀行が協調して再び拡充措置を行う姿勢を示しています。
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