外食大手のコロワイドは10日、店舗から出る廃食油を利用して再生航空燃料(SAF)を生産すると発表した。揚げ物の調理で使用した廃食油を回収し、SAFの原料として提供する計画だ。生産に向け製造設備を持つ日揮ホールディングス(HD)などと基本合意した。2025年3月までに生産・販売を始める。国際線を持つ航空会社への供給を目指す。
コロワイドは1月末に、廃油再生のレボインターナショナル(京都市)、SAF製造のサファイア・スカイ・エナジー(横浜市)、日揮HDとSAF事業で提携する基本合意書を交わした。
コロワイドの店舗から提供された廃食油をレボインターナショナルが収集し、日揮HDなどが堺市に建設中のSAF製造プラントに運ぶ。サファイア・スカイ・エナジーがSAFを製造する。年間の生産量は最大で約95万リットルになる予定。
コロワイドはハンバーガー店の「フレッシュネスバーガー」や、定食チェーン「大戸屋」などでフライドポテトや天ぷらなどの揚げ物用に油を使っており、年間で排出する廃食油の量は最大で114万リットルにのぼる。
コロワイドは「廃食油は飼料などに再生してきたが、段階的にSAFの比重も高めていきたい。今回の取り組みを国産SAFの普及や資源循環促進につなげたい」と説明した。
SAFは石油由来のジェット燃料と比べて低炭素で、二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指す航空業界などで注目されている。ただ、現時点では製造量が少なく、高コストなのが課題だ。
航空やエネルギー企業で関連事業を始める動きが相次いでいるほか、外食でも回転ずし「スシロー」を運営するFOOD&LIFE COMPANIES(F&LC)が廃食油を利用するSAF生産の開始を発表するなどの動きが出ている。
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