日銀が企業の資金繰り支援を強化している。新型コロナウイルスの感染拡大で苦しむ企業に融資する原資をゼロ金利で金融機関に供給。3メガバンクはこの仕組みを使った予算枠を設けて低利融資を始めた。大企業向けには資金調達に使うコマーシャルペーパー(CP)や社債の購入も増やしており、政策金融や民間金融機関を側面支援する。
みずほ銀行は27日、新型コロナで資金繰り難に陥っている企業に運転資金や設備資金を低利で融資するしくみを新設したと発表した。3000億円の枠を設け、原則3000万円以上の資金を通常より低い金利で最長1年間貸し出す。
三井住友銀行と三菱UFJ銀行も25日に同様のファンドを立ち上げており、3メガバンクが支援の枠組みで足並みをそろえた。三井住友銀は海外拠点の物流網の断絶などでサプライチェーン(供給網)の再構築が必要な大企業を対象に2000億円、業績が低迷した中堅・中小企業向けに1000億円の2つの枠を新設。すでに申し込みを受け付け始めている。
三菱UFJ銀も数千億円規模で、新型コロナの影響で売り上げが減ったり、部品調達が滞ったりしている既存の取引先を対象に融資するためのファンドをつくった。いずれも名称は「ファンド」だが、企業に貸し出すための予算枠という位置づけだ。出資はしない。
これらのしくみを後方から支えるのが日銀の新たな資金供給だ。日銀は16日の金融政策決定会合で上場投資信託(ETF)の購入倍増などとともに企業の資金繰り支援策を打ち出した。新設した特別オペ(公開市場操作)は民間金融機関が日銀に差し入れているCPや社債、企業向け貸出債権などの担保の範囲内で、資金をゼロ金利で供給する。
「銀行の銀行」である日銀が原資を供給し、そのお金を売り上げが途絶えた企業などに民間金融機関が低利で融資するという流れだ。大企業が短期資金の調達に使うCPも担保に差し入れられるため、金融機関のCP引き受けの余力が高まり、資金繰りの目詰まりを未然に防ぐ効果も期待している。
このオペを使った貸付先の公募では千葉銀行や高知銀行、岡崎信用金庫(愛知県)など計18の金融機関が手をあげ、24日には第1弾として3兆4000億円を供給した。日銀は25日に追加で貸付先の公募を始めており、金融機関のニーズに応じて、一定の頻度で資金供給オペを実施する方針だ。
この仕組みは東日本大震災や熊本地震の際にも使っており、東日本大震災では2011年中に約5000億円を供給した。今回は影響が国内全体に広がっており、供給量も巨額になる見込みだ。
日銀が資金を供給する対象はあくまで金融機関で、実際に企業にお金を貸すかの融資判断は金融機関が担う。ゼロ金利で調達できても、信用保証協会の保証がなければ貸し倒れリスクを負うのは銀行だ。あるメガバンク幹部は「コロナの影響による一時的な落ち込みなら全力で支えるが、慢性的に業績が厳しい企業には貸せない」と話す。
金融庁は金融機関に対し、企業からの貸し出し条件の変更要請にどれだけ応じたか報告を求めている。こうしたプレッシャーもあり、銀行は企業の資金繰り支援を最優先課題に掲げている。銀行が本来の役割を果たせるかが問われている。
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March 27, 2020 at 06:34AM
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