―[「選ばれるデブ」の共通点]―
こんにちは、デブのデブによるデブのためのファッション&ライフスタイル情報を配信するウェブマガジン「Mr.Babe」編集長の倉科です。
最近、私の運営する「Mr.babe」には大きいサイズを扱うアパレル企業から「ブランドアイテムを着て、通販ページに出演してくれるデブモデルを探しているのですが」との問い合わせが多数あるのですが、今回は「デブモデルのニーズ増加」についてお話したいと思います。
この連載でも何度となくお話しましたが現在、日本の成人男性の3人に1人が「肥満体型」ということが厚生労働省からも発表されている通り、今や日本は「肥満大国」となりつつあるのです。実際、電車に乗っていても、街を歩いていても、ポッチャリ体型の方が多いのは事実ではないでしょうか。
ただ、「Mr.Babe」は「皆さん、太りましょう!」と太ることを推奨しているわけではなく、「太っていることでファッションや恋愛を諦めず、楽しいライフスタイルを過ごしましょう」ということをコンセプトに日夜情報を配信している中で、最近ファッション業界もそこに耳を傾け始めていると私は感じております。
◆イケメンモデルは星の数ほどいるが、デブメンモデルはいない!
例えば、デブ諸氏には経験があるかもしれませんが、ファッション雑誌でスタイル抜群のイケメンモデルが着ていたファッションアイテムを見つけ、気に入ったのですぐに通販で購入して実際に自分で着てみると、雑誌モデルのカッコいいイメージとはかけ離れていて、結局一度も外に着ていくことなく、タンスの肥やしになってしまった……。なんて経験はないでしょうか?
私も例えばユニクロに行ったとき、気に入ったアイテムを発見し、「これはどんなコーデが似合うかな?」と壁を見ると、外国人や細身のイケメンモデルが同じものを着ているサンプル写真が貼ってあり、「こうやって着ればいい感じになるんだ」と試着室で着てみると、壁に貼ってあったモデルさんのイメージとはかけ離れた自分に気づき、恥ずかしい気持ちになったことが多々あります。
冷静に考えれば当たり前の話で、雑誌やユニクロなどに載っているコーディネート着用モデルさんは身長は180cm前後、スリムなボディライン、おまけに顔はイケメン……。そんなパーフェクトなモデルさんたちのイメージと比べても参考にならないのが現実です。
何度も言いますが「日本人成人男性の3人に1人がデブ」にもかかわらず、太ったモデルのコーディネートサンプルは皆無に近く、まるで「デブには着てほしくない」とでも言わんばかりの上から目線状態に感じてしまうのは私だけでしょうか。
「じゃ痩せれば」という方ももちろんいるでしょう。そんなに簡単に痩せれるのなら3人に1人の「肥満体型」はこの世からいなくなっているはずです。
ちょっと興奮してしまいましたが話を戻すと、ビジネスライクに考えれば、その太っている人たちが参考になるような情報やサンプルとなるビジュアルを見せることができれば、ファッションビジネスなどで取りこぼしているポッチャリマーケットを獲得できるということです。
逆にいえば、そういったサンプリング材料やポッチャリ&ガッチリ体型に有益な情報はポッチャリエンドユーザーにとっても嬉しいことなので、お互いがまさに「Win-Win」の関係になれるといいわけです。
私は実体験をもとに前々からこのような話をアパレルさんの前でお話してきましたが、なかなか状況は変わりませんでした。
ところが最近、大きいサイズを扱っているアパレルの方から「リアルなポッチャリモデルさんいませんか?」という問い合わせが非常に多くなってきています。
実際、「Mr.babe」でポッチャリモデルとして出演している方たちが、大きいサイズのアパレルブランドさんとのファッション企画撮影がきっかけに、そのブランドの通販サイトでメインモデルとして活躍しているケースが数多くいます。
スタイルのいいイケメンモデルや読者モデルたちは星の数ほどいますが、デブモデルは現状希少な存在。今やなくてはならない存在になってきていると思います。もっと視野を広げれば、日本のエンタメ界(ドラマ、舞台演劇、映画etc.)でもイケメンと美人だけではストーリーが成立しません。必ずと言ってよいほど主役を引き立てるバイプレイヤー(この場合、「デブ・バイプレイヤー」)の存在は欠かせない存在なのです。
誤解を恐れずに言えば、エンタメ界において、「デブ」「ブサイク」「悪役」は物語を作る上でもなくてはならない存在と言っても過言ではないと私は思います。
これからの時代は「イケメン」を目指すより「デブメン」の存在価値を見いだせる者が勝者になれるかもしれませんよ。
日本のデブ諸氏も「どうせ太っているから…」などと言い訳しないで「太っているからできるんだ」というポジティブな考えを持つことで世の中のニーズに応えようではありませんか!「Mr.babe」とともに「日本のポッチャリエンターテイメント」目指しましょう!
【倉科典仁】
渋谷系ファッション雑誌『MEN’S KNUCKLE』や暴走族雑誌『ティーンズロード』などエッジの効いた若者カルチャーをテーマにした雑誌を多数手掛ける。現在はウェブマガジン『Mr.babe』でデブに特化したファッション&ライフスタイル情報を毎日配信中。2019年9月よりデブ限定の会員制オンラインサロン「Mr.babe BIG MAN’s LABO」を開設。大きな男たちだけで日本の経済を向上させるべく奮闘中
―[「選ばれるデブ」の共通点]―
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April 09, 2020 at 05:15PM
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