Pages

Friday, April 10, 2020

大企業への資金供給大胆に FRB、社債購入や間接金融 - 日本経済新聞

FRBは格付けが下がった企業の社債購入や間接融資に踏み込む

FRBは格付けが下がった企業の社債購入や間接融資に踏み込む

世界の中央銀行が前例のない資金供給策に乗り出す。米連邦準備理事会(FRB)は2兆3000億ドル(約250兆円)もの新たな資金供給で、格付けが下がった企業の社債購入や間接融資に踏み込む。新型コロナウイルスで金融危機を超える経済悪化が想定されるなか、大企業を含めた資金繰りを支援する。日銀もコマーシャルペーパー(CP)と社債の購入枠を1兆円ずつ拡大しているが、さらなる対応策を求める声もでている。

FRBの緊急資金供給策にはリスクが高く、投資不適格(ジャンク級)とされる信用格付けの社債まで購入することが盛り込まれた。すでにリスクが低く格付けの高い社債は買い入れているが、対象を広げる。

米格付け大手3社による企業の格下げは今年、すでに1000件を超え、2008年の金融危機を上回るペースとなっている。投資適格級から投資不適格級に格下げされた「フォールン・エンジェル(堕天使)」と呼ばれる銘柄も、S&Pグローバル・レーティングスによると17社と、昨年1年の合計に並ぶ。

フォールン・エンジェルには自動車大手のフォード・モーターや百貨店大手のメイシーズ、「コーチ」を展開するタペストリーといった有名企業も含まれる。フォードの社債(25年満期)の利回りは9.7%と19年末の3%台前半から跳ね上がるなど、調達コストが上昇していた。FRBは3月22日まで投資適格だった社債であれば、現在はジャンク級でも買い入れ、これらの企業の資金繰りを支える。

FRBは6000億ドルの枠を上限に、一般企業に間接融資する措置も打ち出した。民間銀行がいったんは融資するものの、FRBがその95%分を買い取る仕組みだ。08年の金融危機時にもなかった異例の策で、FRBの責務は伝統的な金融システムの安定から、商業銀行のような「産業金融」にまで広がってきた。

日銀は4月27~28日に金融政策決定会合を予定している。緊急事態宣言が出て、小売店や外食店など店舗の休業に踏み切る企業も増えてくる中で、資金繰りの支援策をどう強化するかが課題になる。

3月の前回会合では銀行にゼロ金利で企業向け融資の原資となる資金を供給する特別なオペ(公開市場操作)を創設した。企業が資金調達で発行するコマーシャルペーパー(CP)と社債の購入枠は計2兆円分積み増した。特別オペは10日までに2回実施し、メガバンクなどに約4兆円を供給する。

ただ、経済活動はさらに収縮して、企業の収益悪化はさらに深刻になる見通しだ。日銀内でも「企業の資金繰りはまだまだ厳しい」(幹部)との声が多い。

日銀はCPと社債の追加購入枠の2兆円の他に上場投資信託(ETF)などの購入拡大にも動いたが、米欧中銀が追加した対策に比べると規模は小さくみえる。日銀関係者は最近の米欧中銀の動きを「海外の方が感染被害がケタ違いに大きい。危機感を強めた中銀もより踏み込んだ対策に乗り出している」とみる。

日銀にとっても国内の情勢の変化に対応し、追加の政策をどう検討していくかが課題になる。

国内では、中小企業向けに実質無利子融資を手がける日本政策金融公庫や、大企業への投融資を担う日本政策投資銀行なども企業金融の支援策を強化している。政府・中銀による対策で資金の目詰まりを防ぐ構えだ。

(ワシントン=河浪武史、ニューヨーク=野村優子、富田美緒)

Let's block ads! (Why?)



"供給" - Google ニュース
April 10, 2020 at 06:19AM
https://ift.tt/3aYUhUD

大企業への資金供給大胆に FRB、社債購入や間接金融 - 日本経済新聞
"供給" - Google ニュース
https://ift.tt/3bwnCGi
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment