雲頂高度14000メートル以上の積乱雲の集団
小笠原近海を通過した熱帯低気圧は、北緯30度付近の伊豆諸島の南海上まで北上してきています。
タイトル画像をみると丸みを帯びた真っ白な雲の塊が関東の南海上にまで迫ってきているのが分かりますが、この時間の雲頂高度(雲の高さ)を調べてみると、高さ14000メートル以上の積乱雲で形成されており、台風ではないものの、大雨をもたらす危険度のかなり高い雲の集団であることが分かります。
熱帯低気圧が近づきつつある八丈島では、徐々に風も強まってきており、日付がきょうに変わった午前0時44分に、最大瞬間風速16.4メートルのやや強い東北東の風を観測し、断続的に雨が降っています。
関東や静岡でも次第に横殴りの雨へ
熱帯低気圧はこのあとも北上を続け、きょう昼頃に八丈島の西海上を通過し、東海沖に北上してくるでしょう。
熱帯低気圧周辺の非常に湿った空気に加え、熱帯低気圧本体の活発な雨雲が北上してくるため、伊豆諸島では明け方から雨脚が強まり、関東から静岡県にかけても、沿岸部を中心に、朝のうちから雨脚が強まる見込みです。
熱帯低気圧周辺の平均風速の予想では、12メートル以上16メートル未満をあらわすオレンジ色で、台風の定義となる17.2メートル以上は吹かない予想ですが、それでも沿岸部では強風や高波にも注意が必要で、横殴りの雨となる所もありそうです。
夜にかけて、要警戒
その後、熱帯低気圧は夕方から夜遅くにかけて、伊豆半島から関東の沿岸部、あるいは伊豆諸島付近を北東方向へ進む計算です。
東京などの雨のピークは昼過ぎから夕方にかけてとなりそうですが、千葉県や茨城県などの東部沿岸部は今夜まで雨や風の強い状態が続くおそれがあります。
関東甲信地方の総雨量は100ミリから150ミリ程度に達する所もある予想で、土砂災害や低地の浸水、河川の増水などに、注意・警戒が必要です。
また東海地方でも静岡県を中心に大雨となる予想です。
きょうは大雨、あすは熱低一過の猛暑日も?
ウェザーマップによる東京の予報をみると、きょう12日(土)は午後6時前後まで雨が降り、昼過ぎを中心にザーザー降りとなる時間帯があるでしょう。雨雲が発達すれば、東京地方にも大雨警報が出される可能性があります。
また雨が降るため、日中にかけて気温は横ばいか、やや下がる傾向で25℃位となりそうです。
一方、あす13日(日)は熱帯低気圧が通り過ぎ、台風一過の晴天ならぬ、熱低一過の晴天となるため、最高気温は32℃位まで上がる予想です。関東甲信の内陸ではより気温が上がり、35℃以上の猛烈日となる所があるかもしれません。
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