2021年07月05日07時10分
【ベルリン時事】欧州で、企業の国外のサプライチェーン(供給網)での人権侵害を監視する動きが強まっている。念頭に置かれているのは、強制労働が問題視される中国の新疆ウイグル自治区や、アフリカでの児童労働などに絡む供給網だ。企業の自助努力では限界があるとの問題意識が背景で、欧州に拠点を置く日本企業が影響を受ける可能性もある。
ドイツの上下両院は6月、企業に対し、供給網を構成する工場などでの人権侵害の定期的な調査や、通報制度の整備を義務付ける「サプライチェーン法」を承認した。侵害が重大な場合、取引関係の解消が求められる。2023年の施行当初は、独国内の従業員が3000人超の企業が対象で外国籍企業も含む。24年に1000人超の企業に広げる。
「人権デューデリジェンス(適正評価手続き)」とされるこうした規制は、フランスなど複数の欧州諸国がここ数年で採用。欧州連合(EU)も、域内全体での規制を検討中だ。
供給網での人権侵害の顕著な例が、新疆での強制労働だ。豪政府系シンクタンクは昨年、当局に動員されたウイグル系住民が、中国各地にある世界の大手80社超の供給網で働かされていたとの報告書を発表。ソニーなど名指しされた日本企業はその後、強制労働は認められなかったとしているが、供給網の複雑化により末端の取引先で思わぬ人権侵害を指摘されるリスクは増している。
今月1日には、新疆での強制労働で作られた綿を使っているとのNGOからの告発を受け、仏当局がユニクロ仏法人など4社に対する捜査を開始したことが明らかになった。
人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチのリチャードソン中国部長は「人権侵害の防止が努力義務の状況では、十分な措置を講じない企業もある」と指摘。また、新疆では「企業が望んだとしても、有効な調査は中国当局の圧力で難しい場合も多い」と語り、企業任せではなく、法制化などによる各国政府の介入が必要としている。 ![]()
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