23日に開幕する東京五輪に向けて、テレビ各局の準備が大詰めを迎えている。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため多くの競技会場が無観客となり、各地のパブリックビューイング(PV)も中止となる中、テレビは競技に触れる唯一の機会。ニーズに応えるため多くの競技が中継される一方で、スタッフの人数を絞る工夫も必要となる。また、今大会からはインターネット配信による〝観戦〟も広がりそうだ。(道丸摩耶)
■コロナ禍の軌跡たどる
「今回はいつもと異なる五輪となる。アスリートが新型コロナと向き合ってきた軌跡を伝えるなどさまざまな工夫をし、大会期間中も感染状況などをニュースの中で丁寧に伝えていく」。NHKの正籬聡(まさがき・さとる)放送総局長は6月下旬の定例会見で、コロナ報道と五輪中継の両立を目指す方針を示した。
NHKは大会期間中、総合テレビで午前8時過ぎから深夜0時ごろまで、ニュースをはさみながら競技を放送。放送時間は、Eテレ、BS1、BS4K、BS8Kも含めた5波で計1200時間を超え過去最長となる。放送にかかわる人手は、コロナ禍で当初の予定より絞ったという。
民放各局の放送時間も、同様に過去最長となる。日本民間放送連盟(民放連)によると、民放各局の総放送時間は、大会前後の関連番組なども合わせて450時間を超える見込みだ。
■リモートカメラ
放送にあたって、スタッフから感染者を出さない取り組みが重要。そのためにテレビ東京が取り組むのは「リモートカメラ」の活用だ。開会式や陸上競技が行われる国立競技場の自局スタジオに置くのは、カメラの調整役の人員のみ。カメラの切り替えなどは、放送局の活動拠点となる国際放送センターから行う。
石川一郎社長は「放送センターから国立競技場のカメラをリモートでコントロールしながら番組を作る。競技場のスタジオを密にせず感染リスクを避けることができる」と狙いを話す。
さらに、今回の五輪・パラリンピックがこれまでと違うのは、テレビ番組のネット配信が進む中で行われることだ。NHKは昨年度から、同時・見逃し配信「NHKプラス」を開始。民放も各局連携の「TVer」(ティーバー)や自局サイトで、番組の見逃し配信を充実させている。
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