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Saturday, July 8, 2023

レアメタルの安定供給へ日本とEUが覚書中国依存軽減に向け採掘精製で協力 - 読売新聞オンライン

 【ブリュッセル=酒井圭吾】日本と欧州連合(EU)は、レアメタル(希少金属)など重要物資の安定供給を相互補完する方針を固めた。6日にも覚書を結ぶ。経済安全保障を強化するため、電気自動車(EV)や風力発電機などの生産に欠かせないレアメタルの需給情報を共有し、採掘・精製の研究開発で協力する。主要な供給元となっている中国への依存軽減を図る。

 EU関係者が明らかにした。EU本部があるブリュッセルで、欧州委員会の専門部局と独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が覚書に署名する見通しだ。

 覚書の原案では、日本とEUが「戦略的な重要鉱物を中心とした重要物資のサプライチェーン(供給網)の持続性を強化するため、技術協力と情報共有を進める」と明記した。具体的には、EV蓄電池の主要原料となるリチウムやコバルト、ニッケルなどについて、在庫や需要予測、不足に備えた危機管理対策などの情報を共有し、再利用や新技術開発で協力する。

 日本とEUは二酸化炭素など温室効果ガスの排出を実質ゼロにする目標を掲げているが、再生可能エネルギーなど脱炭素関連技術に欠かせないレアメタルのほとんどを中国や南米などからの輸入に依存している。EUは輸入先を多様化し、域内生産を拡大する方針を掲げており、日本との協力推進を検討していた。

 JOGMECは経済産業省所管の独立行政法人で、覚書は政府が保証する。日本とEUは4日、半導体分野で連携を強化する覚書も結んでいた。

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