アメリカの製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンの接種がアメリカ各地で始まりました。バイデン大統領は製薬大手メルクがこのワクチンの生産に協力することを明らかにしたうえで、「これにより、すべての成人に行き渡る量のワクチンを5月末までに供給できる」と述べました。
アメリカFDA=食品医薬品局は2月27日に製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンソンの新型コロナウイルスワクチンに緊急使用の許可を出し、今月1日からワクチンの輸送が始まりました。
オハイオ州コロンバス市にあるオハイオ州立大学の病院には2日、ワクチンが到着し、接種が始まりました。
アメリカで使用が許可されたワクチンとしては3種類目となるこのワクチンは1回の接種で済むほか、2度から8度という冷蔵庫の温度で3か月間保管できることから輸送や保管が容易になり、接種のペースが加速することが期待されています。
バイデン大統領は別の製薬大手メルクが、このワクチンの生産に協力することになったと明らかにしました。
これまでジョンソン・エンド・ジョンソンは6月末までに1億回分を供給することになっていましたが、アメリカ政府は、大統領の権限で民間企業に協力を求める「国防生産法」に基づいてメルクの生産設備の整備を支援するなどして、生産を加速させるとしています。
バイデン大統領は「これにより、アメリカのすべての成人に行き渡る量のワクチンを、5月末までに供給できる」と述べ、これまで7月末としていた供給の目標を前倒しできるとする見通しを示しました。
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