Pages

Tuesday, March 9, 2021

シンガポールにおける船舶向けアンモニア燃料供給の事業化に向けた共同検討を開始 - PR TIMES

国際連合の専門機関である国際海事機関(IMO)は、世界中の海上輸送から発生する温室効果ガス(GHG)の排出量を2050年までに2008年比で半減する戦略を掲げています。アンモニアは燃焼時にCO2を排出しないため、海運業界におけるGHG排出量削減に大きく寄与する可能性のある次世代の代替船舶燃料として期待されています。特にグリーンアンモニアは、再生可能な電気、水、空気のみから製造され、ライフサイクルにおいてCO2を排出しないため、海運業界のカーボンフリー化に大きく貢献する可能性を秘めています。

本共同検討では、競争力のあるグリーンアンモニア供給網の開発、アンモニアバンカリング船の設計開発、海上輸送や貯蔵など関連するインフラを含むSTS方式での船舶向けアンモニア燃料供給に向けたサプライチェーンの構築を検討します。加えて、液化石油ガス(LPG)を起点とし、段階的にブラウンアンモニア(注3)やブルーアンモニア(注4)、グリーンアンモニアへの移行を目指す計画についても検討していきます。また、シンガポールの関係当局や専門家の協力を得て、アンモニアバンカリングのオペレーション・ガイドラインや法規制の整備に向けて取り組みます。6社は本共同検討を通じ、海運業界の脱炭素化への貢献を目指します。

注1 STS(シップトゥーシップ):錨地に停泊または岸壁・桟橋に係留中の船舶に対してバンカリング船が接舷して燃料を供給する手法

注2 グリーンアンモニア:再生可能エネルギーを利用して窒素と水素から製造されたカーボンフリーのアンモニア

注3 ブラウンアンモニア:天然ガスを原料として製造されるアンモニア

注4 ブルーアンモニア:ブラウンアンモニアの製造過程で発生するCO2を回収・活用したカーボンニュートラルなアンモニア

■参考資料
・A.P. Moller - Maersk A/S
所在地:デンマーク
業種:海運会社
本共同検討での役割:コンテナ船のアンモニア燃料の需要計画策定、及び運航会社の観点からアンモニア燃料の安全かつ信頼性のあるバンカリングオペレーションの検討等

・Fleet Management Limited
所在地:香港
業種:船舶管理会社
本共同検討での役割:船員配乗を行う船舶管理会社の観点から、アンモニア燃料の安全かつ信頼性のあるバンカリングオペレーションの検討等

・Keppel Offshore & Marine
所在地:シンガポール
業種:造船会社
本共同検討での役割:アンモニアバンカリング船、アンモニアレディLPGバンカリング船の設計開発、及びアンモニア燃料のバンカリングのオペレーション・ガイドラインや法規制の整備を目的としたシンガポールの関係当局との折衝等

・Maersk Mc-Kinney Moller Center for Zero Carbon Shipping
所在地:デンマーク
業種:研究機関
本共同検討での役割:アンモニア燃料のライフサイクルアセスメントや、アンモニアバンカリングのオペレーション・ガイドライン等の策定を目的としたリスクアセスメント等

・住友商事
所在地:東京都千代田区
業種:総合商社
本共同検討での役割:グリーン/ブルー/ブラウンアンモニア及びLPG燃料の供給・輸送・貯蔵・バンカリングを含む、競争力のある包括的サプライチェーンの構築に向けた検討

・Yara International ASA
所在地:ノルウェー
業種:肥料メーカー
本共同検討での役割:シンガポール向けグリーン/ブルー/ブラウンアンモニア供給の実現可能性評価

Let's block ads! (Why?)


からの記事と詳細 ( シンガポールにおける船舶向けアンモニア燃料供給の事業化に向けた共同検討を開始 - PR TIMES )
https://ift.tt/3l0Sp3c

No comments:

Post a Comment