伊藤忠商事と合成燃料(e―fuel)製造の米HIFグローバル(テキサス州)など4社は27日、二酸化炭素(CO2)と水素から製造するe―fuelのサプライチェーン(供給網)構築に向けた事業化調査の実施で合意したと発表した。国内の工場から回収したCO2を豪州に船舶で輸送し、同国で再生可能エネルギー由来の水素と合成してe―fuelを製造するプロセスを検討する。1年程度の調査を経て2030年までの事業化を目指す。
今回の事業化調査には、CO2の分離回収・液化コストを試算するJFEスチールと、CO2やe―fuelの輸送コストを試算する商船三井も参画する。伊藤忠商事が供給網の環境負荷や経済性を評価し、HIFがe―fuelの製造地域選定や製造コストの試算を行う。
CO2の排出削減手段が限られる国内の製造業などからCO2を回収し、液化して豪州に船舶輸送する手法を検討する。まずはJFEスチールの製鉄所からCO2を回収する場合のコストなどを検証し、事業化段階では他の企業からも回収してカーボンニュートラル(CN、温室効果ガス排出量実質ゼロ)を推進する。
豪州では再生エネ由来の電力を使った水の電気分解で製造した水素とCO2を使ってe―fuelを生産。豪州からの輸出を含めた供給網の構築を検討する。
e―fuelは石油製品の輸送・貯蔵インフラを活用できるほか、既存のガソリン車や航空機、船舶の燃料として利用できるため、早期にCNを推進する手段として注目されている。国内ではENEOSや出光興産がe―fuelの開発を進めるなど事業化への動きが活発化している。
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