【特集】モノ賢者の買い物リスト
ショッピングでもゲームでも、成功を収めるためにはコツやツボは必須。そこで進化や動きの激しい8つのカテゴリーをピックアップし、その道の7賢者にホントに良いモノを選ぶためのポイントを挙げてもらった。今回は料理道具だ。
今は100均ショップでも料理道具が手に入る時代だが、本格的な調理に挑むなら高品質な道具を使いたいところ。確かな製法と使い勝手を考え抜かれたツールなら、作る喜びが増すはずだ。
賢者紹介
コンサルタント?荒井康成さん
洋菓子店勤務などを経てエミール・アンリ社の日本代理店立ち上げに携わる。その後、独立して料理道具コンサルタントとして活動。執筆や専門学校の講師も手がける。著書に『ずっと使いたい世界の料理道具』(産業編集センター)
■品質が高く使い勝手に優れた商品が入手しやすくなった
調理道具は一見シンプルなようで、実は近年進化が著しい。特に日本の家庭に適した商品が増えていて、その背景には「日本食を再評価する動きがある」と料理道具コンサルタントの荒井康成さんは見ている。
「2013年に和食がユネスコの無形文化遺産に登録されたことで、海外メーカーも日本食の調理を意識した商品を開発するようになったようです。また、おひとり様向けやキャンプ料理など食文化の多様化も影響していて、ピンポイントで使える商品も目立ってきました」
こうした細かなニーズに沿ったツールを、国内の地場産業が技術力を生かして開発したり、海外の伝統メーカーが参入したりすることで、品質が高く使い勝手に優れた商品が手に入りやすくなった。その中で、加熱調理の主軸となる鍋やフライパンでは、多機能と一芸に秀でた商品が注目されている。
「煮込みだけでなく炊飯や蒸し料理にも使える鍋は、その代表例のひとつ。深めのフライパンも多彩な調理に活用できます。一方で、肉を焼くための鉄板なども登場し、食生活に合わせてツールを柔軟に選べるようになっていますね」
1. フランスの伝統技術と日本の調理ニーズが融合
ル・クルーゼ
「ココット・エブリィ 18」(2万2000円)
同シリーズの鍋の中でも小ぶりで、自分専用として使うにもちょうどいいサイズ。ご飯1合から炊けるので、毎日活用できます(荒井さん)
フランスブランドが手がける鋳物ホーロー鍋を、日本のライフスタイルに合わせてアレンジ。縦長でコンパクトなフォルムは狭いスペースでも使いやすく、ラウンドした底の形状により炊飯にも適している。炊飯目安3合。
2. スマートな使い心地で多彩な調理に対応
ラゴスティーナ
「マエストリア 4点セット」(3万3000円)
プロも愛用する本格ブランドから登場した多機能鍋です。この4点セットがあれば多彩な調理に対応できるので、料理の幅が広がります(荒井さん)
着脱式のハンドルを備えたフライパンとソースパン、ガラス蓋のセット。ハンドルは360度どこからでも着脱でき、しっかりフィット。フライパンなどの底面は熱伝導性に優れているため、料理をムラなく美味しく仕上げられる。
3. 機能美あふれるシンプルさでスピーディーに圧力調理
クリステル
「アルト(6L)」(3万8500円)
機能美を感じさせるスッキリしたデザインで、男女問わず使いやすい圧力鍋です。簡単にロックできる構造で、操作性も良く考えられています(荒井さん)
無駄のないシンプルなデザインと考え抜かれた操作で、手軽に使える圧力鍋。ステンレスとアルミを重ねた3層構造により、食材に熱がしっかり伝わり素早く調理できる。蓋やバスケットなど別売りアクセサリーも充実している。
4. エコな設計で安心して使えるセラミックフライパン
グリーンパン
「メイフラワーシリーズ?フライパン 26cm」(7150円)
従来のノンスティック加工製品と違い、過熱時に化学物質が出ない面でも注目されている製品。手入れしやすく、使いやすさも抜群です(荒井さん)
主に砂と同じ成分の原料を使用した、ヘルシー調理ができるフライパン。セラミックコーティングを内外に施すことで、少ない油でも食材がこびりつきにくく、汚れも落ちやすい。使うほどに手になじんでいく木製ハンドルも特徴。
5. 本格的な卵焼きを手軽にふっくらと調理
amber
「玉子焼 角」(5500円)
通常は扱いにくい鉄製のフライパンですが、独自加工で手軽に本格的な玉子焼きを作れます。フレンチトーストやハンバーグの調理にもオススメです(荒井さん)
蓄熱性の高い鉄を使用し、ふっくらとした仕上がりで玉子を焼き上げられる。表面に独自のファイバーライン加工を施すことで、焦げ付きやこびり付きを抑え、油なじみもいい。柄には水に強いチーク材を使用。卵2〜3個用
6. 深い溝で肉にも野菜にも効率よく熱を伝える
OIGEN
「シェフモデルグリル」(1万1000円)
食材にしっかり火を通せるだけでなく、食欲をそそる美味しそうな焼き目も簡単に付けられます。焼き野菜の調理にも向いていますね(荒井さん)
南部鉄器で有名なメーカーが手がけたプロ仕様のグリルパン。厚い鉄板に深い溝を設けることで、食材に接する面だけでなく、溝部分からも間接的に熱が伝わり、肉や魚などを効率良く焼ける。手入れしやすいところも特徴。
7. 手にぐっとくる重みで厚い肉もプロの焼き上がりに
オークス
「大人の鉄板 小」(1万1000円)
作りが薄めな従来のフライパンと違い、冷たい状態の肉でもじわじわと火が通って美味しく仕上がります。蓄熱性が高く余熱調理も可能です(荒井さん)
4.5mmの厚い鉄板を用いて、肉をじっくり焼き上げるフライパン。水平な面で全体に熱を加えることで、表面は程よく焼け、中は均等に熱が通り、肉本来の旨みを引き出す。小サイズはポンドステーキがぴったり入る大きさ。
>>?【特集】モノ賢者の買い物リスト
本記事の内容はGoodsPress3月号60-61ページに掲載されています
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